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編集者になるために!

 

第1回 : いい写真ってなに? ―編集者・ライターが仕事で写真を撮るための第一歩―

 

「なかなかいい写真が撮れない」「どうすればいい写真が撮れるんだろう」「そもそも、どういった写真がいい写真なのかもよくわからない」。そんな、編集者・ライターの悩みを、編集・ライター養成講座の講師であり、広告写真家として活躍している善本喜一郎さんに解決して頂くこのコーナー。初回のテーマは、「いい写真ってなに?」。この素朴な疑問に答えてもらいました。

善本喜一郎氏
編集者・ライターのための連載写真講座

いい写真ってなに?
―編集者・ライターが仕事で写真を撮るための第一歩―

「いい写真の定義は用途によって変わる」

 いい写真とはなにか。いきなり難しい質問ですね。100人中100人がいいと思う写真がいい写真なのかと問われれば、これは多くの人が支持するところだから、そう判断しても差し支えないと思います。では、100人中10人、あるいは100人中1人がいいと思う写真は、多くの人の支持を得られていないからダメな写真なのか。いろいろな意見があると思いますが、この問いへの私の答えは、「そんなことはない」、というものです。当たり前ですが、「いい」と思った人から見れば、その写真はいい写真になります。音楽や絵画も同じだと思いますが、極端な話、いいなと思うものは全て「いい」になるわけです。100人いれば、いいと思う写真が100枚あるかも知れないということですね。

 ただし、いい写真の定義は写真の用途によって変わってくるということを頭に入れておく必要があります。個人の範囲で楽しむ写真であれば、自分、または自分以外の誰か1人でもいいと感じてくれればよいのですが、例えばアートとして認められるような写真であれば、少なくともある程度の需要があり、一定数から評価される必要があります。いまの私の仕事である広告写真であれば、誰が見てもわかりやすく、幅広く受け入れられる写真が求められます。広告写真にはモノを売るという明らかな目的があるため、万人受けする必要があるのです。写真を仕事として成り立たせるためには、社会からの評価と社会への影響力が必須です。


「読者に行動を起こさせる写真がいい写真」

 編集者・ライターの皆さんが撮影される取材写真にも、その先の目的があるはずです。撮影する際には、その写真の最終的な目的を考えて撮らなければなりません。例えば雑誌のカフェ紹介であれば、読者に「美味しそうだな」、「行ってみたいな」と思わせる写真が必要です。ロックシンガーの取材写真であれば、読者にファンになってもらい、アルバムを購入してもらうことが目的になります。つまり、取材写真におけるいい写真の定義は、読者に行動を起こさせる写真です。

 撮影のコツはシンプルです。被写体に最大の愛情を注ぐこと。カフェでカレーを撮影するならば、そのカレーが世界で一番美味しいと信じて撮る。女優さんの取材撮影であれば、撮影の瞬間、自分の最愛の相手だと思って撮る。写真は正直です。技術的なことより、まずは、被写体と撮影者の関係性が写真に反映されるということを頭に入れておくことが、いい写真を撮るための第一歩です。自分がそう思っていなければ、読者にそう思わせ、行動を起こさせることは難しいですからね。


次回からは、用途にあったいい写真を撮るテクニックについて紹介していきます。

(文・春日優子)




善本喜一郎氏 プロフィール

善本喜一郎(よしもと・きいちろう)編集者・ライターのための連載写真講座
1960年東京都生まれ
フォトスタジオKiPSY代表
社団法人日本広告写真家協会正会員
自身が代表を務めるフォトスタジオKiPSYには多くの著名人がポートレイト写真を撮りに訪れる。
また、2008年より宣伝会議 編集・ライター養成講座の写真担当講師も務める。

善本さんのフォトスタジオ
KiPSY HP http://www.kipsy.jp


最近の仕事
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写真1:ヱビス「Y列車で行こう! Vol.4日光線・烏山線の旅」

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写真2:「120年記念 匠ヱビス」の秘密

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