トップページ>編集者になるために!>小学館 出版局編集長 菅原朝也さんがおススメする3冊
仕事の参考になった/今読んでいる/編集者を目指す人に読んでもらいたい 本
2010 / 01 / 27
編集者になりたての頃に読んだ。
ひらがなだけを使って、言語表現のあらゆる可能性を、刺激たっぷりに見せてくれる。
この本一冊で、言語の機能、言語の効果、さらには言語表現の技術、編集の技術の手触りまで体感できる。
これが当初の企画どおり、本当に「小学一年生の国語の教科書」だったら、その授業を想像しただけで興奮する。
「今読んでいる本 」
意味論の名著中の名著。
思考の原点に立ち返ろうと思い、十八年前に購入したものを再読。本物の学識というものの巨大さを実感する。国内よりも海外で名を知られる宗教哲学者の方法が、鮮烈に結晶している。
おそらくグーグルの社員の幾人かは、大学院に入る前、リベラルアーツの勉学の途上、ToshihikoIZUTSUの著作を読んでいるはず。
「編集者を目指す人に読んでもらいたい本 」
消費者に受け入れられる表現とは何かを徹底的に追求する快著。
常に考えていることだが、出版の局面において、「良い本だが売れない」は無意味だ。「売れない=読まれない」本は、結局「書かれなかった」のと同じことである。「良い本」だと信ずる本は、編集者が「売れる」ようにしなければならない。そのためのPRの方法を、簡潔かつ自在に開陳してくれる。
今回おススメしていただいた菅原朝也さんが編集長をつとめるのは・・・。
文庫サイズの新しい文芸誌
『STORY BOX』
小学館
定価500円
菅原朝也さんプロフィール
1991年小学館入社。主な編集担当映像化作品は、松岡圭祐『催眠』『千里眼』、嶽本野ばら『ミシン』『下妻物語』、市川拓司『いま、会いにゆきます』『恋愛寫眞もうひとつの物語』『そのときは彼によろしく』、桂望実『県庁の星』、加藤実秋『モップガール』など。
2009年8月に『STORY BOX』創刊。編集長をつとめる。
また、07年より宣伝会議 編集・ライター養成講座の講師もつとめている。