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修了生レポート

 

フィリック・フォビック社 代表 平野有希さん

 

自分自身で出版社を立ち上げた平野有希さん

今回お話しいただく平野有希さんは、
予備校の講師から編集プロダクションへ転職し、
ついには自身で出版社、
フィリック・フォビック社を立ち上げました。
平野さんが雑誌『TOIRO』創刊に託した思いとは。

―フィリック・フォビック社を立ち上げ、
 雑誌『TOIRO』を創刊するまでの経緯を
伺いたいと思います。
学生時代から出版業界を目指していたのですか?

最初は出版の仕事をしようとは思っていませんでした。
というよりは、出版に限らず自分が働くことの
イメージがうまくまとまっていませんでしたね。

朝起きて満員電車に揺られて会社に行く。
日中は会社で仕事。
仕事が終わったらまた満員電車で家に帰る。
そんなことをしている自分が想像できませんでした。

―そう思うきっかけがなにかあったのですか?

学生時代に行ったドイツでの体験が
仕事に対するイメージを考えるきっかけになりました。

滞在中、向こうの会社で仕事していたのですが、
周りのみんなが本当に自由に
楽しそうに働いていたんです。
働くことがこんなにもポジティブなものに
感じられたことは、日本ではありませんでした。

働くことのイメージがドイツと日本では
全然違って感じられたんです。
そのズレは、日本に帰ってきたときに、
決定的な違和感として
自分の中に残るものとなりました。

―では卒業後はどんな職業につかれたのですか?

そうは言っても働かないと食べていけないので、
卒業後は予備校の英語講師などをしていました。

その後編集プロダクションに入ることになったんですが
それは本当に偶然ですね。
ハローワークで職員の方が探してくれた仕事の中で、
一番早く連絡がついたのが
たまたま学習参考書の制作を請け負う
編プロだった、というだけなんです。

その編プロには3年間勤めることになるのですが、
その過程でだんだんと自分の表現をしてみたい欲求が
芽生えてきました。

編プロでやっているのはあくまでも編集業務で、
企画の段階から
自分のやりたいように何かを表現するわけではない。
そう思ったとき、自分が今いるのは出版業界で、
もともと本が好きだったのもありますが、
自分の表現媒体として本を作ろうと思いました。

―創刊のきっかけは?

動きはじめるきっかけは、
編集・ライター養成講座です。
編プロで仕事をしながら勉強のため、通いはじめました。

受講中は講義のあと、毎回受講生同士で
表参道や青山のカフェで"反省会"を開き、
その日の講義について感じたことを
互いにぶつけ合い、発見しあって過ごしていました。

そして、半年間の講座も後半にさしかかるころ、
雑誌をつくる具体的な話がスタートしたのです。

―『TOIRO』という雑誌には
どんな想いを託そうと思ったのですか。

『TOIRO』を創刊する上でも、
冒頭に話したドイツでの体験が反映されています。

"色のある生き方をしよう"が
『TOIRO』のコンセプトですが、
その考えの中核には楽しく働くことがあります。
画一的になりがちな社会の中で、
みんな違っているからこそ面白い、
という思いを共有したい、そんな気持ちがあります。

そして、その発想が『TOIRO』という名前になり、
私たちの目指すものになりました。
一色ではなく色のある生き方を
提示できるような雑誌にしたいという思いが
込められています。

―実際に雑誌をつくってみて一番大変だったことは。

雑誌をつくるまではたぶん誰でもできます。
けれど、売るということが難しい。
自分が売るために多くの書店を訪問して
その大変さがわかりました。

―出版界を目指している方にメッセージを。

自分が何をしたいのかという
明確な意思を持っていたらいいきっかけが掴めます。
流れ作業の中に埋没するのではなく、
意志を持って新しいものを作り出していく
姿勢を持ってください。
出版界はこれからもっと楽しくなると信じています。

平野さん、ありがとうございました!
四号目を迎えた『TOIRO』の今後に注目です。

平野さんが編集長をつとめる『TOIRO』編集長 平野有希
『TOIRO』定価1,200円
取扱書店 紀伊國屋書店新宿南店、
渋谷TSUTAYA、ほか順次拡大中。
ホームページからの直販も可。www.philic-phobic.com


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